imitation puzzle 4日目・2
今、自分の居る所が何処なのか
それがはっきりと解っているのか?
今居るのは現実かそれとも別の所か
主観的に判断するのは難しい
その上、客観的には判断できない
判別をつける事が出来るのなら
それを何と呼ぶのだろう?
夢と現実の狭間に生きて――
現実の狭間
放課後。私と結架先輩は、校内の様々な場所を回っていた。
"蝶の舞う夜"を借りた事のある人に片っ端から当たったのだが……、これといった成果も無く終わりそうだ。ただ、この本と現状の類似についてどう思うかと尋ねた所、大抵の人が"気が付いていたが別に何とも思わなかった"そうだ。
……気にしているのは私だけなのか。私が気にしすぎなのだろうか? そんなに大した事では無いと言う事なのだろうか? ――今の所、それを考えても答えは出ない。
「先輩は今の状況に対してどう思っているんですか?」
次の人の所へ行く途中、結架先輩に訊ねてみた。
「このゲームの事? そうね……この世界の縮小図みたいなものだと思ってるわ」
「え?どういう意味ですか?」
結架先輩は、意外な答えを返してきた。私は、違う意味で聞いたのだが……まぁ良いか。
「言葉の意味の通りよ。世界を縮小したらこんな感じになるんじゃないかと思っただけで。一日に十何万人もの人が必ず亡くなっているのだし、それが自分の周りの人もしくは自分で無いとは限らないでしょ? "もしも世界が百人の村だったら" じゃないけれどね。皆自分がどの位置に属しているのか知らないのよ。と言うよりも、誰も同じ位置にしか居ないのにそれに気が付いてないのよ、きっとね」
解る気がする。特に最後の方は。私の考えていた事とほぼ一緒なのだから。
こんな事を言うという事は、結架先輩は解っているのだ、自分だっていつ被害者になってもおかしくないと言う事を。それなのに、何故、何事も無いかの様に振舞っていられるのだろう? それが上手く出来ないから私は、こうして色々調べたりしているのだ。本当は、もういつ逃げても良いくらいに困惑して戸惑って混乱している。
――なのに、何故?
――これは夢か現実か。
……そんな事を問うまでも無く、夢だった。
誰も居ない場所・何も居ない空・何も見えない空間……。
こんな所が現実に在る訳が無いよね、などと思いながらただ歩く。
何も無い真っ白な空間を、ただ歩く。目が痛いくらいに真っ白な、空間を。
そこには感覚しかなくて、それでようやく歩いている事が辛うじて解るのだ。でなければ、何も無い空間を歩いている事なんて解りはしないだろう。景色も何も無いのだから……。
どれほど歩いたか知らないが、突然に何かにぶつかった。
それがこの世界の果てだった。
――どんな世界にも果ては在るのか。
妙に納得したその時、目が覚めた。
……って、一体何だったんだ?
いやいや、何だか妙な夢を見てしまった。
だから何なんだ、ってくらい意味の無い、意味の解らない夢……。
自分の部屋で本を読んでいた私は、いつの間にかうたた寝をしていたらしい。そんな事そうそう無かったのに。
……精神的に疲れているのかもしれない。もういいや。そのまま寝よう……――。